通院等乗降介助とは|算定の考え方と対象者、算定できないケース

「通院の付き添いは、どの区分で算定すればいいの?」──訪問介護の現場でよく出てくる迷いどころです。通院に関わる介助は、状態や関わり方によって「通院等乗降介助」と「身体介護」に分かれます。ここでは、乗降介助の基本の考え方を整理します。

通院等乗降介助とは──「乗り降り+前後の介助」がセット

通院等乗降介助は、訪問介護員(ヘルパー)が自ら運転する車への乗車・降車の介助に加えて、その前後の移動や受診の手続きまでを一体で行うサービスです。単に車で送るだけ、運転するだけでは算定できません。「介助」が伴っていることが前提です。

具体的には、乗車・降車の介助にあわせて、次のいずれかを行うことが求められます。

  • 乗車前・降車後の、屋内外での移動等の介助(玄関から車まで、車から受付までの付き添いなど)。
  • 通院先での受診等の手続き・移動等の介助(受付や院内での移動の付き添いなど)(院内での介助の扱いは、保険者によって異なります)。

対象になるのは要介護1〜5の人

通院等乗降介助は、要介護1〜5の認定を受けた人が対象です。要支援の人は、この区分では利用できません。また、ケアプランに位置づけられ、その必要性が明確であることが前提になります。

事業所が留意すること

通院等乗降介助として運転を伴うサービスを提供するときは、道路運送法など他の法令等に抵触しないよう留意する必要があります(留意事項通知 第二2⑺①)。道路運送法上の許可・登録の要否は、管轄の運輸支局にご確認ください。介助の記録も整えておく必要があります。制度上の要件は改定や自治体の運用で変わりうるため、算定にあたっては最新の留意事項通知と保険者の案内を確認してください。

通院等乗降介助として扱える介助・扱えない場合

通院等乗降介助として扱う介助は、乗車・降車の介助と、その前後の移動や受診の手続きの介助を一連で行うものです。

  • 扱える介助:乗車前・降車後の、屋内外での移動等の介助(玄関から車まで、車から受付までの付き添いなど)。
  • 扱える介助:通院先での受診等の手続き・移動等の介助(受付や院内での移動の付き添いなど)(院内での介助の扱いは、保険者によって異なります)。
  • 扱えない場合:単に車で送るだけ、運転するだけ。「介助」が伴っていることが前提です。
  • 身体介護中心型で算定できる場合:要介護4・5の利用者に、乗車・降車の介助の前後に連続して20〜30分程度以上の手間のかかる身体介護を行う場合(この場合、通院等乗降介助は算定できない)。

院内での介助を算定できる範囲は、保険者の解釈により細かく異なります。実際の取り扱いは、最新の一次情報と保険者にご確認ください。

算定の前提を、確認する順に

  1. 対象:要介護1〜5の認定を受けた人です。要支援の人は、この区分では利用できません。
  2. ケアプランに位置づけられ、その必要性が明確であること。
  3. 乗車・降車の介助が伴っていること。単に車で送る、運転するだけでは算定できません。
  4. 運転を伴う場合は、道路運送法など他の法令等に抵触しないよう留意すること。
  5. 実際にどんな介助をしたかを、記録で裏づけること。

記録の書き方は、別記事「訪問介護のサービス提供記録の書き方」をご覧ください。制度上の内容は改定や自治体の運用で変わりうるため、算定にあたっては最新の留意事項通知と保険者の案内を確認してください。

まとめ|「乗り降り+前後の介助」を、記録で裏づける

通院等乗降介助は、乗車・降車の介助と、その前後の移動や受診手続きの介助がセットになったサービスです。対象は要介護1〜5で、運転だけでは算定できません。身体介護との切り分けを含め、実際にどんな介助をしたかを記録に残しておくことが、適切な算定と説明の土台になります。区分の判断に迷うときは、ケアマネジャー・保険者と早めに相談しましょう。

よくある質問

通院等乗降介助は誰でも利用できますか?

要介護1〜5の認定を受けた人が対象です。要支援の人はこの区分では利用できません。また、ケアプランに位置づけられ、その必要性が明確であることが前提になります。

単に車で送迎するだけでも算定できますか?

できません。乗車・降車の介助にあわせて、乗車前・降車後の屋内外での移動等の介助、または通院先での受診等の手続き・移動等の介助のいずれかを行うことが必要です。「介助」が伴っていることが算定の前提です。

通院の介助も、計画書のサービス内容に位置づけ

生活課題・目標・サービス内容を選ぶと、訪問介護計画書の下書きが生成されます。通院に関わる介助を、目標とあわせて計画に落とし込むときの土台としてお使いいただけます。

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